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いやそれならいいんだ
おめでとう、君たちふたりの関係が順調《じゅんちょう》に進んでるみたいでうれしいよ、妹が君のそばにいて幸せそうなのは見ればわかる,ugg 店舗。これからも順調に愛を育《はぐく》んでくれ」「いやちょっと待ってくれ」峻護は苦い顔で、「キスをした、と言われればそのとおりかもしれないけど、でもこの件はかなり間違《まちが》って伝わってるような気がする。こう言ってはなんだけど、昨日の夜のことはまったく思いもよらなかったことで、正直なところ事故としか言いようが——ああいや」 あわてて口をつぐんだのは、見上げてくるいろりの瞳《ひとみ》にジワリと滴《しずく》が浮くのを見たからである。「二ノ宮くん」たすくはトゲのある声で、「まさかと思うが君、いろりの気持ちを弄《もてあそ》んでいるわけじゃないだろうな?」「馬鹿《ばか》な、弄ぶだなんてそんな——おれは断《だん》じてそんなつもりはない!」「うん、そうか。いやそれならいいんだ。疑《うたが》うようなことを言ってすまなかった。色んな知り合いに聞いてまわったんだけど、君はとても誠実《せいじつ》な人柄《ひとがら》だそうだね,ルイヴィトン アウトレット。品行《ひんこう》も方正《ほうせい》らしいし、まさか口づけまでしておいて今さらそしらぬ顔をするはずもない。安心していろりを任せられると思ってるんだ。妹のこと、ぜひともよろしくたのむ」「ああいや……その……」 堅物《かたぶつ》男?二ノ宮峻護の泣きどころである。こういう出方《でかた》をされてはなかなか否定の言葉を舌に乗せにくい。「さて、それともうひとつ話があるんだ,ルイヴィトン 新作l。これもあくまで確認の話だから気を悪くしないでほしいんだけど、二ノ宮くんは月村さんと付き合っているのか?」「……えっ,ルイヴィトン カタログ?」「ああいやすまない、ほんとうにこれはただ確認したいだけなんだ。もちろん付き合ってなんかいないよね? まあいろりとそこまで進んでいるのにゴチック?ストーリーもっとスピードをあげて歌詠みなんてことを思わせるのは、赤子の手をひねるより簡単。 トレンディー?ドラマでもよくありますね。お互い気になってはいるがまだ気持ちを伝えあってはいない男女が、夜道を歩いていたとする,ugg 激安。そのとき、女性がコンタクトを落としたりなんかして、大騒ぎ。騒ぎの最中、男性がふと冷静になって彼女がアタフタする様を見る。の歌に負けていることになる。 それが、兼盛の勝ちとなった。「しかし、このこと、兼盛殿に責任はございませぬ」 忠岑は言った。 もし、このことで批判されねばならない人間がいるとすれば、それは兼盛ではなく、判者の藤原実頼か、兼盛の歌を推した帝である,ルイヴィトン 激安。彼等が、歌についての教養を問われる事件ではあるが、かといって、この判定の元となったのが天皇の意志である以上、天皇に、あなたは間違ってましたと言うわけにはいかない。「こういうことであったかよ」 晴明は、腕を組み、しばらくの間、凝《じ》っと眼を閉じていた。 やがて、眼を開き、「ともかく、一度、我々三人で、忠見殿に会いにゆくというのは、悪いことではないでしょう」 そう言った。「では、なんとかしていただけると──」「なるかどうかはわかりませんけどね」「では、どういたしましょう」「いずれにしても、今夜です。忠岑殿は、これから都の桜見物でもしていただいて、夜には再びこちらへいらしてください」「うかがいます」「博雅、おまえも大丈夫なんだろう」「むろん」 博雅は答えた。「では、忠岑殿、ゆく前にひとつ身に付けておいていただきたいものがあります」 晴明は言った。「何でしょう」「まあ、御札《おふだ》のようなものなんですが、これさえあれば、安心して都の大路小路を歩くことができるというものです」 晴明は、顔をあげて、手をぽんぽんと二度叩き、「青虫や、青虫や、書き物の仕度を頼むよ」 そう言った。 ほどなく、先ほど忠岑の訪れを告げた女が、唐衣の裾を引きながら姿を現わした。 両手に、硯箱《すずりばこ》と、紙を用意している。 墨を自ら磨《す》ると、紙と筆を手に取って、博雅にも忠岑にも見えぬように和紙を持ちあげて、そこへ、何やらの文字をさらさらと書いた。 |
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