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つまり、六十五種類、六十五匹の虫がいるということであると露子は説明をした。 百十六種類のうち、一個体しかいない黄金虫が六十五種類いるということになる。露子の書いたものを要約すると、次のようになる。 二十一個体いるもの 一種類 九個体いるもの 二種類 八個体いるもの 一種類 七個体いるもの 三種類 六個体いるもの 三種類 五個体いるもの 三種類 四個体いるもの 四種類 三個体いるもの 十二種類 二個体いるもの 二十二種類 一個体いるもの 六十五種類 合計 二百六十二個体 百十六種類「なるほど、そういうことか」 晴明はうなずいて、「露子姫、これは皆、あなたがお調べになったのですか」 露子に問うた。「ええ。いつもやっていることだから。でも、几帳の陰に黒丸を呼んで、黒丸にも少し手伝わせたけど──」「御立派なものです。称賛に値《あたい》するお仕事ですね」「晴明様は、これをおもしろがって下さるの?」「ええ。たいへんおもしろいものです」「では晴明様、ぜひこの謎なぞを解いて下さらないかしら」「謎なぞですか」「ねえ、晴明様は、あちらのお寺とはお親しいんでしょう」「ええ。寛朝様も明徳殿も、よく存じあげておりますよ」「いきなりお出かけになっても大丈夫なのでしょう」「ええ、まあ──」「だったら、今夜、遍照寺へ行きましょう──」「しかし、お帰りにならなくては、お屋敷の方が心配なさるのではありませんか」「あら、そのくらい、晴明様なら色々と手を御存知でしょう」「ないことはございませんが」「だったらまいりましょう。今出かければ、充分間に合うでしょう」 猎奇心に満ちた眸で、露子は晴明を見た。「博雅様も、ぜひ御一緒に──」 露子が、博雅を見やった。「どうする、博雅」 笑容しながら、晴明は博雅を見た。「む、むう……」「おれは、黄金色の虫が、きらきらと灯火にたわむれる様を見てみたいのだが……」「おれも、それはぜひ見てみたい」「なれば、手を考えねばな」「手?」「露子姫が一緒に行ける手をさ」 七「お髪《ぐし》を一本いただけまするか」 晴明が、露子に向かってそう言ったのは、紙の人形《ひとがた》に、筆で 17,アグムートンブーツ楽天, 1905 : 891-921999999(小数点以下、9が六個続く数)と1は「違う」が、0ということで悩むのです。 あの頃は、なんとなく「早く寝る奴はダサい」という共通した感覚がありました。親もいないワクワクするようなキャンプの夜、何が楽しくて早く寝るのか。第一、皆がヒソヒソとしゃべっているとき、一人だけ「すー、すー」という寝息を響かせているなんて、格好悪いことこのうえない。 そんなとき、「私、いっつも寝つきが悪いのよね」 と言う人は、子供ながら格好良く見えました。普段と枕が変わったというのに、寝床に入った途端コテン、と寝てしまう友達は単純で鈍い神経の持ち主と見られ、遅く寝れば寝るほど繊細で大人っぽい、という印象があったのです。 私はまったく神経が細やかではなかったのですが、先に寝てしまうのが恐かった。私は身長が低いほうで、ただでさえ「ガキ」と見られることに異常なほどの嫌悪感を抱いていました。さらに皆より先に寝てしまって、「ほーんと、サカイってカワイイわよね」 |
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